ノルウェーにて





クラウドファンディングの期間が終了後、時が矢の様に過ぎていきました。レジデンス滞在に向けての準備をして渡航し、イタリアやドイツをめぐり、レジデンスに入って制作、発表があり、、。日本を発ったのは7月20日で、レジデンスに来たのは8月頭、ということはもう日本を出て1ヶ月以上が経つのですが、本当にあっという間でした。毎日制作、でした。

今回の滞在の目的は、アニメーションを作ることでした。もちろん版画の作品を作りつつのアニメーション制作です。
日本で考えて描いた絵コンテは最終的に旅の途中で完成させたのですが、今回のノルウェー滞在でまた少し変更したいところも出てきました。現在は素材集めは完了して、3分の1程形になっています。

昨日の24日はオープンスタジオで、発表の機会でした。
私は正直昨日一日中緊張していて、個展の搬入前日と同じ体力を要しました、、そして更に、作品を発表することですら少し緊張するのに、英語で自分の作品について説明をするというのは何ともけっこうハードなものでした。
​英語が流暢に話せればこんなに緊張することは無かったと思うのですが!でも、本当に良い経験をしました。今まだ日が経っていないので実感はありませんが、これは後々じわじわと今後の制作や思考に効いてくる気がします。

今回の滞在ではほとんどレジデンスにこもっていたので、毎日自分のスタジオから見えるフィヨルドの風景や、朝起きた時に見える風景を眺めていました。1ヶ月近く滞在していて肌で感じたことは、水に対する感覚が全然違うということです。ノルウェー在住の人からきちんと言葉にして聞いたわけでは無いので、ここが違うのだ、とはいえないのですが感覚的に感じました。
ノルウェーでは、フィヨルドに囲まれていたり、雨も毎日のように降るのに、水は”流れている”というイメージと共には無い気がします。日本では、水というととても身近で、常に流れているイメージがあり、また、浄化や循環という概念と結びついています。そして私の中にもそういう概念が根付いています。でも、ここノルウェーではこんなにも水に囲まれていながらも、もっと水は神秘的であり、流れては行かずに固形物のようにそこに留まってそれぞれの場所でそれぞれの役割をしている、というイメージです。雨が降るにも関わらず湿度を感じさせない空気や、出来ては消える滝は特に印象的です。
それは、私がテーマにしている、人の意識とは何か、を考える上で何か新しいきっかけになるような気がしています。オープンスタジオのために文章にまとめたので、もう少ししたらHPに載せようと思います。









私のスタジオです。











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