「版画集-鳥から始まる12の夢綴り」

今年も全国37カ所のギャラリーで同時期に開催されているリトルクリスマス展は6年目になり、私は参加して5年目になりました。
去年までは、規定のA4サイズの作品を一点出品するだけだったのですが、今年は5人の作家で版画集を作って出品しています。

「版画集-鳥から始まる12の夢綴り」というタイトルをつけたこの版画集は、安齋歩見、ちばさなえ、林明日美、箕輪千絵子、山口茉莉の5人の作家の12点の作品が物語とともに楽しめる版画集です。
この版画集は、版画と文字が隣り合って生まれる美しさや、ページをめくりながら物語をたどる楽しみ、紙の重さを感じながら見て楽しむこと、など絵や本を楽しむ上で現代において忘れられかけていることを大切にしたいという思いから生まれ、「本」というものの性質にこだわって作りました。

発案から約2年かけて作り上げた版画集です。
今回は、制作過程の写真などを載せたい思います。
物語を作るところから、文字をリトグラフで刷るところ、構成、箱の大きさ、色、泊押し、奥付、もちろん作品、などなどなど、とにかく全てを皆で話し合い、一から作りました。

ちなみに、今現在、この版画集が見られる東京のギャラリーは下記の通りです。


◯表参道
ギャラリー412(11/26〜12/10)


◯青梅
ギャラリー繭蔵(11/27〜12/6)

◯京橋
ギャルリー東京ユマニテ(11/30〜12/12)

◯麻布十番
azabujubanGallery(12/9〜12/14)

◯吉祥寺
Galerie PARADA(12/9〜12/20 月休)




黄ボールで作った外箱にクロスを張り込み

泊まり込み作業


段階を追って張っていきます。


マーブル紙の張り込み



「本」という形状に拘ったからというのもありますが、ひとつ版画集を作るだけで色々な事を学びました。みんなの知恵とアイディアを絞り出して出来たものですが、製本の技術を学んだ山口茉莉さんが様々な知識を提供してくれたおかげで、外箱など既製品を上回るしっかりした物が作れたと思います。




マーブル紙作成中



マーブル紙の最終的な色決め



最終的な外箱の形






文字部分は、リトグラフで刷ってあります。文字の刷り担当の安斎さんと箕輪さんは夜中近くまで刷りに立ち会ってくれた日がありました。













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